酢の基本と活用法

●酢の種類
酢は酢酸を3~5%含んだ調味料で、大きく酢酸菌の発酵によって作られた醸造酢(穀物酢、米酢、黒酢、りんご酢)化学的な酢酸を材料にした合成酢、かんきつ類を絞った天然酢に分けられます。

合成酢は物がない時代に人工的に作られた調味料で最近ではほとんど店頭にも並ばなくなりました。

では一般的に我々が使っている醸造酢(穀物酢、米酢、黒酢、りんご酢)と天然酢の特徴を見ていきます。

穀物酢の特徴
・原料は米・小麦・酒かす・トウモロコシ
・基本的には、和洋中と一般的なお料理に使われます。

米酢の特徴
・米にアルコールを加えて酢酸発酵させたもの。
・米の甘み、まろやかさ、コクがある。
・すし飯と非常に相性が良く、お寿司や酢の物の和え物、煮物など、日本料理には最適なお酢です。
・「純米酢」はアルコールを加えないで米のみで作られたお酢です。

黒酢の特徴
・米に小麦か大麦を加え、発酵、熟成によって褐色または黒褐色になったもの。
・アミノ酸の含有量が他の酢に比べて圧倒的に多い。
・健康や美容面において非常に効果的なお酢。
・独特の風味ととろみがある。
・薄めて飲むことができる。
・「黒酢あんかけ」「黒酢炒め」「黒酢の酢豚」「黒酢煮物」「南蛮煮」など、肉や魚と相性が良いです。

りんご酢の特徴
・りんごを原料とするお酢
・リンゴポリフェノールという成分が非常に強い抗酸化作用があり、健康や美容、ダイエットに効果的。
・爽やかな味を生かして、サラダのドレッシングやピクルス、マリネ、ソース、飲み物などととても相性が良いです。

天然酢の特徴
・「天然酢」は、同じ原料を使っても発酵させた酢とは風味が違うのが特徴です。
・醸造酢の成分が酢酸であるのに対して、天然酢はクエン酸で味も使い方も異なります。・加熱すると酢酸は蒸発しますが、クエン酸は蒸発しません。
・加熱調理後も酸味を残したい場合には、クエン酸を含むレモン酢などを使うなど、用途に合った使い方をおすすめします。

 

【お酢の効果的な使い方】
①隠し味に
お酢はよく料理の隠し味に使われます。
少しのお酢を加えるだけで、料理を僅かに酸性にします。
味覚的に中性より酸性の方が特に美味しく感じられるためです。
即席ラーメン、カレーソース、スープ、中華料理のあんかけなど、完成した料理や仕上げの段階の最後にほんの少しの酢を加えるだけで見違えるほど味に深みが出ます。

②塩味とは相性が良い。
お酢の酸味が塩味を和らげてくれるので、塩の強い料理にお酢を少量加えると味に深みが出て美味しく食べられます。
目刺しなどの塩干し魚をお酢に浸すと塩味が和らぎます。
つけじょうゆに一滴のお酢、醤油漬け、しょうゆ豆など野菜や肉を漬ける時の醤油にも少量のお酢を加えると味に丸みが出ます。

③殺菌力の効用で保存性を高める。

魚をお酢でしめて長持ちさせる。
→これはお酢が魚の表面のタンパク質を固めて菌の繁殖を抑えるためと、魚の肉をどんどん分解していく酵素の働きを止めるためです。

魚や貝を調理する時は酢水を使う。
→これは水とお酢を同量に合わせたものでさっと洗うと生臭みが消え殺菌効果も上がります。

鮮度が落ちた魚を調理する時は酢水を使う。
→これは水とお酢を同量に合わせた酢水で酢洗いすると、タンパク質がしまって味も良くなります。
雑菌によってできたアンモニアなどのアルカリを酢で中和するためです。

ご飯を炊く時、米1カップに数小さじ2杯程度のお酢を加えると長持ちします。
→これはご飯の中の腐敗菌は死滅しにくいですが、お酢を加えることによって酸性になった水で炊くと腐敗菌は簡単になくなり、加熱しているうちに酢酸分は蒸発するので酸味が残って違和感を感じることもなく美味しく食べれます。

④酸化防止に効果的
れんこんやごぼうは変色を防ぐために酢水(水1ℓに2お酢大さじ2~3杯)につける。
→これは野菜に含まれるポリフェノール化合物が空気で酸化されるのを防ぐためです。

とろろいもは皮を向いたら(水1ℓにお酢大さじ1.5杯)の酢水に30分つけると白くなりおろしてからも変色しにくいです。

大根おろしにお酢を少々たらす。
味が良くなるのとビタミンCの酸化を防ぎます。

⑤小骨の骨を柔らかくする。
骨の成分であるリン酸カルシウムが酢酸によって溶ける作用により、小骨の多い魚を酢煮したり、唐揚げにして甘酢につけると、小骨が柔らかくなり美味しく仕上がります。

⑥赤い色をさらに鮮明にする。
お酢はきれいな色を発色させ、汚い色を抑える効果があります。
新しょうが、梅干しをつけるときのしその葉、イチゴジャム、ビーツや赤キャベツの赤はアントシアン色素があるためです。
お酢の作用によりアントシアンも酸化され色がさえます。

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